株式会社Publics(プブリクス)は、公共をつくる会社です。この社名は、ラテン語の「公共」という言葉に由来しています。
ラテン語を公用語としていた古代ローマ帝国では、国家の役割は軍事・食料の両面の安全保障がほとんどでした。インフラは成功者による寄進でまかない、教育と医療は、教師と医師に適正な価格での供給を義務付ける条件を課し、ローマ市民権の付与によるインセンティブを与え自律的に市場内で供給が行われる仕組みが作られていました。公共とは官と民の双方が創造するという理想を社名に込めています。
私達の会社の使命は、財政の健全化と行政サービスの両立できる社会を作ることです。
現代の日本では、公共サービスは行政が担うものという空気感がありますが、公共サービスの担い手は時代により異なります。明治時代、製鉄所や製糸工場は国が運営していました。戦後も長らく、鉄道も電話も郵便も国営事業でした。しかし、時代の変化とともにその運営主体は民間企業に移ってきています。
反対に、人類の歴史を見れば徴税人が民間人だった歴史を持つ国や、軍隊を傭兵に頼っていた国もありますが、市場の原理に任せると公平性・公正性が保てないので、行政がサービスを行うようになった分野もあります。
少子高齢化が進み、国が縮小していく中で、社会保障のサービス需要はますます高まり、財政も悪化していきます。その中で、財政負担も小さいけれど行政にしてもらえることも少ない社会か、財政負担が大きいけれど、たくさんのことを行政にしてもらえる社会かという2つの選択肢ではなく、私達は、この国に住む全ての人が生きていくために必要な様々なサービスを公平・公正に享受し、財政も健全に保つ仕組みを作ることを目指したいと考えています。
私達の活きる時代は、ITも発展し、これまでできなかったことも出来るようになってきています。市場が自律的にサービスを作り、それが公平・公正に必要としている人に届く仕組みにチャレンジできる時代になってきています。私達は、行政と民間企業へのコンサルティングを通じて、その最先端のモデルを作ることを目指します。
そして、私達は、官民と区別される言葉の示す「民」には、企業や団体のみならず、住民自身も含めて考えます。互助の仕組みの中から、住民自身がサービスを形成することが、その地域に誇りと持続可能性を生み、衰退しつつある地方を活性化させていくと信じています。
株式会社Publicsは、官と民の双方へのコンサルティングを通じ、公共を創造する企業です。国・地方の財政健全化とサービスの公平性・公正性の両方を実現するために、民間活力と行政をつなぐ新しい公共の形を作ります。
2018年10月
株式会社Publicus
代表取締役社長
金澤 一行